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発展する羽田エリア【プロが教える不動産投資コラム】

近年首都圏の主要ターミナル駅が容積率の緩和とともにいわゆる「街化」しています。駅の中にさまざまな商業施設や生活利便施設が整ってきています。空港においても、それと同様の事が言えて、単に旅客機に乗り降りするためだけの場ではなく、特に羽田空港においては驚く程の変貌ぶりを見せています。

また2029年には東京駅と羽田空港の空港線も予定されており、いわゆるアジアのハブ空港としての羽田空港の存在感はますます高まっていくでしょう。今回は羽田エリアの発展について見てみましょう。

世界的な規模を誇る「羽田空港」は発展が続く

羽田空港は1931年(昭和6年)に「東京飛行場」として開業以来、都心に最も近く、日本最大の空港です。2017年には世界で4番目に乗降客数の多い空港となっています。

羽田空港の面積は1,500ヘクタールを超え、羽田空港のある大田区の面積の4分の1にもなります。羽田空港は需要の増加から滑走路の増加が続き、2010年10月には4本目の滑走路となるD滑走路と新国際線ターミナルが開業しました。世界中の多くの都市とつながり、発着便や利用者も増加しています。 深夜便の発着も増え、新国際線ターミナルは様々な店もオープンしています。

江戸時代風の街並みを再現した「江戸小路」、アニメやキャラクターの店、プラネタリウムのあるカフェなど、訪日外国人にも興味のある店が多くなっています。

羽田空港「沖合展開」の跡地「羽田イノベーションシティ」の開発が進む

羽田空港のD滑走路が完成し、「沖合展開」によってさらにB滑走路、ターミナルなども海側に移転し天空橋駅付近には広大な跡地が残されました。こうした跡地は第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾーンと分けられ、大規模な再開発が進められています。このエリアの名称も2020年2月に「HANEDA GLOBAL WINGS(ハネダ・グローバル・ウイングズ)」と改称されました。

このうち第1ソーンの第一事業地は、大型の研修センターなどのある「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)(羽田イノベーションシティ)」として2020年7月に、第2ゾーンでは2020年4月に「HANEDA AIRPOTY GARDEN(羽田エアポートガーデン)」が開業予定です。「HANEDA AIRPOTY GARDEN(羽田エアポートガーデン)」では1557室の大型ホテルや展望温泉、バスターミナル、大型商業施設なども開業予定となっています。

また川沿いのエリアは2019年4月に「ソラムナード羽田緑地」が開園しています。このように羽田空港周辺は大きな変貌を遂げています。その効果は多岐に渡り、たとえば多くの商業施設で働く「就業人口」が増え、それに伴い京急空港線などの沿線、あるいは蒲田駅を中心とした京浜急行線、あるいはJR京浜東北線などの住宅賃貸需要は今後ますます増えるでしょう。

出典:大田区・国土交通省・羽田みらい開発㈱・羽田エアポート都市開発㈱
http://www.sumitomo-rd.co.jp/uploads/200210__release_HANEDA-GLOBAL-WINGS.pdf

羽田空港飛行ルート変更で発着回数が大幅増加に

2020年の東京五輪に向けて、羽田空港の発着回数をさらに増やすために、2020年3月29日から新飛行経路の運用を開始します。すでに運行試験も終了しています。時間帯や風向きによって赤羽・新宿・渋谷・品川・目黒などの上空を航空機が通過する事になります。最大で1時間当り44便が都心上空を通過します。これにより国際線の発着回数を年間約6万回から最大9.9万回に増やす事が可能となります。1日当り50便増やせる事になり、利用者は年間700万人の増加が見込まれており、今後ますます羽田空港の重要性が高まる事が予想されます。

一部ではタワーマンションに対する騒音と資産価値の問題が注目されていますが、もともと鉄筋コンクリート造のワンルームマンションは防音性も高く、最近の航空機の低騒音化や、また都心を飛行するのは日中なので、ワンルームマンションの賃貸にはそれほど影響は出ないと考えられます。

JR羽田空港アクセス線は2029年開業予定

羽田空港へアクセスできる路線は、現在モノレールと京急線のみとなっています。JRが「東京」駅や「新宿」駅から羽田空港へ直通でいける「羽田空港アクセス線」の構想を発表しています。

「新宿」駅から埼京線などに向かう「西山手ルート」、「木場」駅方面へ向かう「臨海部ルート」、「東京」駅へ向かう「東山手ルート」の3つのルートが計画されています。2029年の開業が予定されています。都心の主要ターミナル駅から羽田空港へのアクセスが向上する事により、羽田空港の利便性が向上、さらに就業人口の増加による周辺・沿線エリアの不動産需要の増加へ波及と広がっていく訳です。

東京新聞2020年2月8日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020802000258.html

新空港線(蒲蒲線)

羽田空港へ運行している京急線は、京急蒲田駅とJR蒲田駅の間にかなりの距離があります。JR蒲田駅には東急線も運行しており、京急線蒲田駅と京急蒲田駅を接続する「新空港線(蒲蒲線)」が検討されています。

東急多摩川線の「矢口渡」駅付近から地下化し、東急蒲田駅、京急蒲田駅を地下駅として運行し「大鳥居」駅の手前で京急空港線に乗り入れるものです。現在は検討が進められていますので、今後の推移を見守りたい所です。

大田区資料より

このように羽田空港の利便性が向上、空港内の新ターミナルを始め、「HANEDA GLOBAL WINGS(ハネダ・グローバル・ウイングズ)」では大型の施設やホテル、研究所なども2020年に次々と完成します。

今後ますます注目を集める羽田空港ですが、その沿線の賃貸需要にも大きく影響を与えます。今後もこうした羽田の発展も視野に入れながら不動産投資を進めてみてはいかがでしょうか。

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