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2020新駅開業で上昇する東京不動産価値【プロが教える不動産投資コラム】

新型コロナについては感染者数の減少傾向など明るい兆しが見えつつありますが、まだまだ予断を許さない状況は続いています。このような状況ですが中で鉄道・不動産業界において久々に明るいニュースが発表されました。2020年6月6日に地下鉄日比谷線の「虎ノ門ヒルズ」駅が開業しました。

開発の進む都心エリア

通常、東京の都心3区といえば「千代田区、中央区、港区」を指します。都心エリアでは再開発が急ピッチで進んでいますが、港区においても二つの大きなプロジェクトが進行中です。

 

一つは山手線「高輪ゲートウェイ」駅周辺の再開発です。もう一つが「六本木・麻布台・虎ノ門」周辺エリアです。特にその中でも目玉となり注目されているのが「虎ノ門」エリアです。「虎ノ門」エリアは今回の新駅誕生により、国内はもとより世界的にも注目されるエリアとなっています。

日比谷線の歴史は第1回東京五輪

日比谷線は1961年(昭和36年)に、「南千住」駅から「仲御徒町」駅の間で開業しました。その後1964年(昭和39年)に「北千住」駅から「中目黒」駅までの全線が開通しています。

 

今回の新駅は日比谷線開業後、約56年ぶりとなります。日比谷線の全線が開通した1964年には第1回東京五輪が開催されています。では他に、第1回東京五輪の時に開通した路線はご存知でしょうか。実は1964年には「東西線」が「高田馬場」~「九段下」間で開業しています。その少し前の1960年には都営浅草線が「押上」「浅草」間が開通。1962年には丸の内線が「新宿」~「荻窪」間および「中野坂上」~「方南町」駅間が開業し全線が開通しています。第1回の東京五輪の時期に多くの地下鉄路線が開業していた事が分かります。

 

今回の「虎ノ門ヒルズ」駅も2020年に開催される予定だった東京五輪に合わせて開業されており、五輪開催と連動した事業である事が分かります。つまり五輪が開催されると交通インフラの整備が進み、東京全体の交通利便性の上昇・不動産の資産価値の上昇につながる傾向がある訳です。

虎ノ門ヒルズ駅周辺で進む再開発

「虎ノ門ヒルズ」駅は「神谷町」駅からわずか500メートルしか離れていません。このように駅の間が近いにも関わらず新駅が開業したのは、虎ノ門エリアで大規模な再開発が進んでいるからです。

 

新駅「虎ノ門ヒルズ」駅周辺はその名の通り「虎ノ門ヒルズ」を中心としたビルが建設されています。その中心となる「虎ノ門ヒルズ 森タワー」は2014年6月に開業しています。地上52階建ての超高層ビルで、建物下には「マッカーサー道路」とも呼ばれていた「新虎通り」が開通しています。その隣には「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」が2020年6月11日に開業します。地下1階から地上3階までは商業施設となり、5~36階まではオフィスとなります。

 

オフィスには「facebook」をはじめ多くの企業も入居します。1階はバスターミナルとなり、BRT(高速バス輸送システム)も運行の予定です。また「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」も2023年に完成予定です。

都内で進む新駅の開業・リニューアル

都内ではさらに交通インフラの整備が進んでいます。今年3月14日には「高輪ゲートウェイ」駅が開業しました。2020年には「高輪ゲートウェイ」と「虎ノ門ヒルズ」の2駅が開業したことになります。都心部の新駅開業は非常に珍しく、まさに東京五輪の影響と言えます。

 

また、再開発の著しい「渋谷」駅でもリニューアル工事が進んでおり、駅のホームも大きく移動しています。「渋谷」駅は銀座線の始発駅でもありますが、銀座線渋谷駅のホームが移転し2020年1月3日からリニューアルして供用されています。前のホームより渋谷ヒカリエ方面、明治通りの上当たりに移動しホームの幅が今までより大幅に広がり屋根の形状も近未来的なものとなっています。

 

また同じ「渋谷」駅の<埼京線ホーム>もリニューアルしています。今まで「渋谷」駅の埼京線ホームは恵比寿駅側にあり、山手線ホームから大きく離れていました。筆者も井の頭線から乗り換えた事がありますが本当に遠かったです。これが350メートル移動して山手線のホームの隣になり今年6月1日から供用されています。山手線や他路線との乗り換えもしやすく、移動時間も大幅に短縮されます。

新駅誕生が周辺・沿線地価に与えるインパクトは

土地の価値は駅に近ければ近いほど上昇します。例えば「高輪ゲートウェイ」駅はもともと品川駅から10分少々かかった場所でしたが、新駅誕生により山手線の駅前という土地に突如変貌したわけです。「虎ノ門ヒルズ」駅においても都心3区(港区)、しかも虎ノ門という超ブランドエリアにおいて新駅誕生とともに「駅前」という土地が誕生した訳です。当然の事ながら地価も上昇しやすい環境になる訳です。

 

新駅や再開発により都心エリアの地価・不動産価格が上昇すれば、タイムラグ(時間差)をおいて、その沿線上の不動産価格賃料にも影響が及びます。都心型の不動産も都区部のちょっと奥に入った同じ沿線上の不動産には序々に影響が出てくる訳です。また虎ノ門エリアや渋谷エリアなど、大規模再開発によって建設されたビルには大きな企業が入る事も多く、就業人口増加が見込まれます。虎ノ門周辺を運行する日比谷線・銀座線のほか、渋谷を通る副都心線や東急東横線・田園都市線、埼京線、また高輪ゲートウェイ駅に近い「泉岳寺」駅を通る都営浅草線など、多くの路線の沿線の地価や住宅需要にも影響を与える事が予想されます。

 

現在都心のオフィス賃料も上昇傾向にあり、こうした波が周辺住宅にも波及していくことも予想されます。東京五輪終了後もこうした再開発は継続されているので、今後も東京のポテンシャルは上がって行くのではないでしょうか。

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