不動産投資のデメリットを押さえよう

不動産投資のデメリットを押さえよう

不動産投資には、不労所得の獲得をはじめとした多くのメリットがありますが、メリットだけでなくデメリットもしっかり認識してから始めることが大切です。デメリットと言っても、その多くは適切な対応策によって回避・軽減することができます。この記事では、不動産投資を始める前に知っておきたいデメリットとその対応策とについて解説します。

空室になると家賃収入が得られない

不動産投資での代表的なリスクのひとつに、空室が挙げられます。所有している物件が空室であれば家賃収入は得られません。

家賃収入の有無にかかわらず、固定資産税や賃貸管理費用、借入れをしていればローン返済、マンションであれば管理費や修繕積立金などのコストがかかりますので、空室の場合、それらは自己資金で負担する必要があります。

解決方法

利便性が良く、賃貸需要が高い立地の物件を選ぶ

空室リスクは、入居者が確保しやすい物件を選ぶことで軽減できます。例えば、都心の駅近物件などです。また、同じエリアであれば新築や築浅物件の方が需要が高まる傾向があるため、築年数もポイントになります。

物件選びでは利回りに目が向きがちですが、空室になりにくいかという視点での検討も重要です。条件の良い物件を選ぶことができれば、空室リスクを抑えることができるでしょう。

空室保証をつければ家賃の一定額を保証できる

空室対策として提供されているサービスのひとつが「空室保証」です。契約期間内に空室が発生すると査定賃料の8~9割程度が保証されますので、空室に対するリスクヘッジになります。空室が続いてしまうような場合は損失を大きく抑えられます。
空室保証は、オーナーが保証会社と契約し毎月一定の保証料を支払うと、空室時に一定の家賃収入が保証される仕組みです。契約期間は2年~10年程度で、保証料は物件の立地条件等によって異なります。

前述の通り、保証される金額は査定賃料の8~9割程度になりますので、稼働率がそれを超える場合には空室保証をつける必要はないでしょう。

始めた人が語る不動産投資リスクについてのコメント

都内の新築区分マンションだと空室リスクをあまり感じない

空室になって家賃を得られなくなるリスクは常にありますが、私が持っているのは東京にある新築区分マンションでして、今のところ空室リスクをそれほど感じていません。

Sさん(30代)

会社員 / 医療系

気になる空室リスクは「空室保証」でクリアした

空室のリスクは気になりました。空室になると収入が得られなくなるので。これについては「空室保証」をつければ損失が抑えられるとコンサルタントから教えていただきました。
私は結構心配性なので、コンサルタントの方にあれこれお伺いしました。でも、会えば会うほど納得できたし、不安がどんどんなくなっていきました。

Kさん(30代)

会社員 / ソフトウェア

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物件選びを誤ると成功が難しい

不動産投資において、物件選びはとても重要です。よくない物件を選んでしまうと、空室が続いたり、想定外の修繕で多額の費用がかかってしまうなど、大きな損失につながる可能性があります。

解決方法

物件選びのポイントを押さえる

物件選びの基本となるポイントを押さえましょう。代表的なポイントは下記の通りです。

  • ・立地:利便性が高く今後も賃貸需要が見込めるエリア
  • ・管理:適切な物件管理やメンテナンスがされている
  • ・設備:オートロックなどの設備が充実している

立地条件は物件における最重要ポイントですが、物件購入後に自分で変えることはできません。また、区分所有マンションであれば、共有部分の管理や設備を自分の意思で変更することはできません。
物件の要素の中で、変更ができない、もしくは変更が難しい点については、十分に吟味して妥協しないことが大切です。

信頼できる不動産会社に相談する

物件選びの際、パートナーとなるのが不動産会社です。多くの情報をもとに丁寧に物件選びのアドバイスをしてくれる不動産会社に出会うことは、不動産投資成功への近道とも言えます。

不動産会社は、下記のようなポイントで選ぶのがよいでしょう。

  • ・物件の状況や周辺環境への理解度が高い
  • ・納得できる収支計画の提案がある
  • ・リスクについても適切な説明がある

また、不動産会社は物件選びだけでなく、不動産投資自体についてのレクチャーやアドバイスもしてくれます。不動産投資に興味を持ったら気軽に相談してみましょう。

始めた人が語る不動産投資リスクについてのコメント

自社開発の新築物件ならお任せできると感じた

自分なりに物件を比較したりしましたが、不動産の選別は素人には難しかったです。インヴァランスの場合、大手なので掘り出しモノとかは出てこないかもしれないけど、逆に変な物件を買わされる心配もないんじゃないかなっていう感じがしましたし、すべて自社開発の新築物件なのでお任せできると感じました。

Sさん(30代)

会社員 / 医療系

投資物件は自分の家探しより簡単かもしれない

購入する可能性は五分五分と思っていたのですが、物件を見たら「これなら住みたい人はいる!」と気に入ってしまって。物件はタブレットとパンフレットで見たのですが、設備が充実していて駅からも近かったんで、需要があると感じました。家賃保証が利用できるといっても入居者がいる方がいいに決まっていますからね。
投資物件は需要の有無を判断すればいいので、自分の家探しより簡単かもしれないなと思いました。

Oさん(30代)

会社員 / 医療系

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不動産投資へのある程度の知識が必要になる

不動産投資は、不動産会社からアドバイスを受けながら検討できるため、不動産投資に関するすべての専門的な知識を身に付ける必要はありません。
ただし、最終的な判断は自分自身が行うことになるため、不動産や不動産投資についてある程度の知識は必要になります。不動産投資のメリット、デメリットとその対策、物件の選び方などを自分でも勉強しておくとよいでしょう。最低限の知識があれば不動産会社への質問や確認ができ、それが適切な判断へとつながります。

解決方法

ネットの情報や書籍を活用する

インターネット上には、不動産投資に関する多くの情報があります。気軽に触れることができますので、ぜひ活用しましょう。
不動産会社が運営しているWEBサイトの中には体系的でわかりやすい初心者向けコンテンツを提供しているサイトもありますので、まずはこれらを読んで不動産投資の全体像を把握するのもよいでしょう。

また、不動産投資家の個人ブログも数多くあります。投資家のリアルな声や体験談は事例として参考になり、自分が投資するイメージが湧きやすい一方、内容は個人の主観が入っているという点には注意が必要です。

理解を深めたい方には不動産投資の書籍を読むのがおすすめです。書籍の多くは、情報が整理され必要な知識が理解しやすいように工夫されています。初心者向けの本もありますので、自分が読みやすそうな本を書店で選んでみるのもよいでしょう。

不動産会社のセミナーや個別相談に参加する

不動産会社では、不動産投資に関する初心者向けセミナーや個別相談を実施しています。不動産投資の専門家から、不動産投資の基礎、投資の進め方やリスクヘッジなど、有益な情報を無料で提供してもらえます。また、最新の業界動向やマーケットデータ、現場のリアルなノウハウなども知ることができるかもしれません。

セミナーへの参加は少しハードルが高く感じるかもしれません。しかし、参加したからといって不動産投資を強要されることはありませんので、情報収集のひとつの手段として活用してみるのもよいでしょう。

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自分で管理する場合は手間がかかる

不動産投資では、購入後の物件管理・メンテナンスも重要です。賃貸物件の管理は、入居者の募集・賃貸契約から始まり、家賃の入金管理、各種トラブル対応など多岐にわたります。

これらを自分で管理しようとすると、手間と時間がかかります。そもそも、物件管理の知識やノウハウがないオーナーが自分で管理業務をこなすことの難易度は高いため、管理が行き届かずに入居者が退去したり、資産価値を下げてしまう可能性もあります。

解決方法

賃貸管理会社に委託する

賃貸物件の管理には、代表的なものだけでも以下の業務があります。

  • ・入居者の募集
  • ・賃貸契約の締結
  • ・家賃の入金管理
  • ・設備の破損・騒音などのトラブル、クレームへの対応
  • ・退去時の立ち会い

これらは、ノウハウのある賃貸管理会社に任せるのが安心です。支払う管理費用の相場は家賃の3~5%程度です。
信頼できる賃貸管理会社のポイントは、管理戸数の多さ、賃貸住宅管理業登録制度への登録、設立年数などが挙げられます。

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各種ランニングコストがかかる

不動産投資では物件購入後、保有している間にさまざまなコストがかかります。物件管理を管理会社に依頼する管理コスト、修繕や設備交換などに対応する修繕コスト、固定資産税・都市計画税などの税コストなどです。区分所有マンションの場合には、マンション全体の管理費、大規模修繕に備えた修繕積立金も必要になります。
一般的に、不動産投資のランニングコストの額は、月額家賃の20%~30%程度になると言われています。

解決方法

適正な管理手数料を設定している賃貸管理会社を選ぶ

管理手数料の目安は、家賃の3~5%程度です。
賃貸管理会社の中には管理手数料を相場より安い設定にしている会社もありますが、サービス内容が十分ではない、入居者獲得時の費用が高いなど、デメリットが潜んでいる場合があります。
管理会社を選ぶ際には、コストとあわせて提供サービスの中身を十分にチェックしましょう。

区分所有マンションの場合は総戸数が多い物件を選ぶ

区分所有マンションの場合、ある程度総戸数が多い建物の方が費用面でのスケールメリットが得られます。相対的に一戸あたりの費用負担が少なく済むため、管理費や修繕積立金を抑えられることが多くなります。

反対に総戸数が少ないと、将来的に修繕積立金の大幅な値上げが必要になったり、修繕積立金が十分にたまらず一時金が徴収される可能性もありますので注意が必要です。

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長期保有すると修繕コストがかかる

物件の修繕や設備交換が必要になると修繕コストが発生します。
例えば、キッチンやバスルーム、トイレといった水回りは破損・汚損などが生じやすく、リフォームするには数十万円以上の費用がかかります。また、入退去時には原状回復のための修繕やクリーニング費用としてワンルームマンションの場合で10万円ほどかかるのが相場です。これらの修繕コストは多くの場合、オーナーの自己負担となります。

解決方法

修繕する必要の少ない物件を選ぶ

不動産投資で長期保有する場合、修繕やメンテナンスを避けることはできませんが、できるだけ修繕する必要の少ない物件を選ぶことで修繕タイミングを先延ばしすることはできます。
新築や築浅の物件であればすぐに修繕が必要になる可能性は低く、築年数が経過していてもリフォームしたばかりであれば設備や内装の修繕はしばらく必要ないと判断できるでしょう。

重要事項調査報告書をチェックする

中古物件の場合、適切なメンテナンスが行われているかどうかを判断するには「重要事項調査報告書」という書類をチェックしましょう。ここには下記のような項目が記載されています。

  • ・修繕積立金総額
  • ・管理費、修繕積立金の滞納額(マンション全体と購入予定の部屋)
  • ・管理費、修繕積立金の改定予定
  • ・管理組合の借入金の有無
  • ・大規模修繕工事の予定
  • ・アスベスト調査や耐震診断の有無
  • ・修繕工事履歴

修繕積立金が十分に貯まっているか、これまで適切な修繕が行われているかといった点をチェックできます。
区分所有マンションを購入する際でも、この書類で共有部分についてしっかり確認しましょう。

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家賃が下がる可能性がある

賃貸住宅は経年により建物や内装、設備機器などが劣化し、それに伴って家賃もゆるやかに下がっていくのが一般的です。

また、家賃相場は地域の賃貸住宅の需要と供給のバランスに応じて決まります。一般的には、新たな賃貸住宅が増えれば競合が激しくなり家賃相場が下落しますが、駅前開発や施設の誘致などで周辺地域の利便性が向上すれば家賃相場は上昇します。

解決方法

立地の良い物件を選び、適切にメンテナンスする

賃貸需要が高い立地の物件は経年変化しても家賃が下落しづらい傾向がありますので、立地の良い物件を選ぶことで家賃下落を抑制できます。

また、周囲に賃貸物件が多い場合、家賃の下落は経年だけではなくライバル物件との競合により空室が続くことも一因となります。そのため、入居者にできるだけ長く入居してもらえるよう、建物や内装・設備の維持・メンテナンスを適切に行うことも重要です。

人気の高い設備機器を導入する

人気の高い設備機器の導入はライバル物件に対するアドバンテージになりますので、家賃下落の抑制というだけでなく、相場より家賃が高くても入居が決まる可能性があります。

例として、単身者向けの賃貸物件で人気の高い設備は次のようなものがあります。区分所有マンションで対応できるものもあり、費用対効果が高い場合もあるでしょう。

  • ・インターネット無料/高速インターネット
  • ・エントランスのオートロック
  • ・宅配ボックス
  • ・浴室換気乾燥機
  • ・追いだき機能

※ 出典:全国賃貸住宅新聞「ネット無料、安定の2冠【人気設備ランキング2022】」

始めた人が語る不動産投資リスクについてのコメント

家賃が下がるとしてもゆるやかだと知って安心した

当面は家賃収入でローンを返済するつもりでした。ただ、新築物件といっても年数が経って家賃が一気に下がってしまうと返済に困ると思い、どうすればいいかコンサルタントにご相談しました。
すると、「たとえ、家賃が下がるとしても、長い期間をかけて緩やかになるだろう」と話してくれました。また、過去のデータも紹介してくれて家賃を下げた実績がほとんどないことも分かり安心しました。

Kさん(30代)

会社員 / ソフトウェア

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家賃が滞納される可能性がある

不動産投資では、入居者がいても家賃が滞納される可能性があります。家賃滞納は問題のある入居者に対応する必要があり、空室よりも解決に時間や労力がかかる場合があります。

公益社団法人 日本賃貸住宅管理教会の賃貸住宅景況調査(2021年度)によると、家賃滞納率(2ヶ月以上)は首都圏で0.3%、関西圏で0.8%となっており、決して高い数値ではありません。しかし、発生した場合は大きなトラブルになりかねませんので事前に対策しておくと安心です。

解決方法

家賃滞納リスクを回避するには入居審査が重要

家賃滞納の発生を防ぐには、入居審査が重要です。家賃を滞納してしまいそうな人を入居させないようにすれば、滞納の可能性を抑制できます。

入居審査は賃貸管理会社に委託するケースが多いですが、賃貸管理会社は、年収や勤務先、勤続年数などから入居者の支払い能力や属性を審査します。また、入居者希望者とのやり取りを通して問題のある人物かどうかも確認します。質の高い管理会社に審査を依頼することで、家賃滞納リスクを抑えられるでしょう。

家賃保証会社への加入で滞納を防ぐ

入居者に家賃保証会社へ加入してもらうことも回避策のひとつです。家賃の滞納が発生すると、家賃保証会社がオーナーに家賃を補償してくれる他、入居者への取り立ても代行してくれます。
保証料は入居者が支払うため、オーナーが費用を負担する必要はありません。

滞納家賃保証の仕組み
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地震・火災・水害等の災害に遭う可能性がある

不動産投資では、地震や火災、水害、台風といった災害によって物件が被害に遭う可能性があります。万一、災害に見舞われた場合、修繕費用がかさむ、家賃収入が止まるといった点が危惧されます。

また、大きな地震が発生した場合には建物が倒壊してしまう恐れもあり、建物自体を復旧する、または解体・撤去するために大きな費用が生じます。エリアや立地に関わらず地震への備えは必要です。

解決方法

保険加入で備える

火災、水害や地震には、火災保険、地震保険へ加入することで万一に備えましょう。
地震保険は火災保険とセットでないと加入できません。また、地震保険で補償される金額は、火災保険の保険金額の30~50%の範囲、保険金額の限度額は「建物5,000万円」「家財1,000万円」と制限があることを知っておきましょう。

ハザードマップで確認する

物件を検討する際には、各自治体が発行しているハザードマップを確認しましょう。災害時の危険箇所が可視化されており、危険度のレベルをチェックすることができます。

東京都 地震に関する地域危険度測定調査

東京都では、東京都都市整備局が「地震に関する地域危険度測定調査」を5年に一度行っています。この調査に基づき、都内の市街化区域の5,192町丁目について、各地域における地震に関する危険性が、建物倒壊危険度、火災危険度、災害時活動困難係数及び総合危険度で示されています。5段階で数値が大きいほど「相対的に危険度の高い地域」となります。
都内の物件を検討する際には、こちらをチェックしておきましょう。

東京都 地震に関する地域危険度測定調査

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マンションは火災に強く火災保険にも入っている

火災が起きた場合は、マンションなので火災に強いと思うし火災保険にも入っているので大丈夫かと。色々ネットでも調べてみましたが、それこそ天災みたいなことが起きない限りオーナー側のリスクは少なそうに感じました。

Nさん(20代)

会社員 / 医療系

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