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現役時代も引退後も厳しい家庭経済【プロが教える不動産投資コラム】

進行する高齢化社会

日本では高齢化が急速に進んでいます。内閣府が発表した「令和3年高齢社会白書」によると、令和2年10月1日現在の、日本の総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は28.8%になりました。さらに総務省が昨年9月の敬老の日にちなんで調査した発表によると、高齢化はさらに進み過去最高の29.1%となりました。

高齢化率は世界でも日本が最も高く2位のイタリア23.6%や3位のポルトガル23.1%などよりもかなり高くなっています。

こうした中でも将来の生活に対する備えが必要な時代となってきています。

老後は三つの所得が大切です

筆者は講演でよく老後は「三つの所得」が大切ですと、来場されるお客様に申し上げています。

まず、第一は老後も健康な限り適度に働く事により得らえれ「労働所得」です。

第二は「年金所得」で、長年積み立ててきた年金の恩恵を受けます。

第三は株の配当所得や家賃収入などいわゆる「資産所得」を得るというものです。

その中で多くの国民が老後の収入の柱となる「年金」が従来よりもあてにならなくなる時代が早晩到来するでしょう。年金財政は国家の威信をかけて構築されるものですから、国家が破綻しない限り存続はされます。

しかしその負担額や受給額は経済・財政状況によって変化していくのは当然の事です。

ニュース等でも報道されていましたが、2022年年度から年金受給額が0.4%減額される見込みです。これは現役世代の賃金が減少している事が要因で、2年連続の減額となりました。

シニア世代にとっては厳しい世の中に

先日筆者が15日に三井住友銀行中野支店に行きましたら高齢者の方が列をなしてATMの前にいらっしゃいました。

当日は2ヵ月に1回、偶数月の15日という事でまさに年金生活者の方から見れば心待ちにしていた嬉しい日であったという事です。

しかし、現在の日本経済は資源高、円安等によりただでさえ物価が上昇している真っ只中の時代ですが、さらに追い打ちをかけるように年金が減額されるのは高齢者世帯においてはダメージが大きい訳です。

日本の年金は、元々公務員や軍人などが対象でしたが、徐々に一般の労働者も加入するようになり、今の年金制度は1961年に始まっています。

年金先送りで受給額は増えますが…

このように年金財政が今後少子高齢化のもと、厳しくなる状況下においては年金の手取り金額を増やすためには、いくつかの方法があります。

一つは受給開始年齢の先送りです。例えば65歳から年金受給資格がある方が5年延ばして70歳から受給するとなると、65歳からもらえる年金と比べて42%増加します。

しかし増加した分だけ恩恵を受ける訳ではなく、配偶者がいる方は配偶者の加給年金の支給がなく、さらに70歳から年金が増加すれば社会保険料なども増額されます。今後さらに75歳まで先送りが可能となるようですが、現在では年金の先送りをする方はほとんどいないのが現状です。

つまりもらえる物は早くもらおうという国民意識が浸透しているようです。

現役世代の生活は年々厳しさが増してきている

高齢者の方には厳しい時代の到来と言えますが、一方、現役で働いている会社員など給与所得者も年々その手取り金額が減るという事態に直面しています。

年収が少なくても生活が大変ですが、年収が増えても税金や社会保険料などが増加します。筆者も実感として若い頃の1980年代などと比べて税金や社会保険料などが大きく増加していると実感します。

例えばサラリーマンの方にとって年収が1,000万円というのは一つのステータスではないでしょうか。日本の企業所得者で年収が1,000万円を超えているサラリーマンは全体の約5%ですが、同じ年収1,000万円でも1980年代と現在とではその手取り金額に大きな差がある訳です。近年では厚生年金・健康保険料・雇用保険料・さらに介護保険料などの負担がましてきて手取り額は相対的に減少傾向となっています。

金融資産がない世帯も増加

実質的な手取り金額が増えない中で預貯金が中々できない世帯数も増えているようです。

金融広報中央委員会の発表した「家計の金融行動に関する世論調査2021年」(二人以上世帯調査)によると、預貯金を含めた金融資産を所有していない世帯の割合は2018年の1.6%から2021年には2.5%と増加しています。

何らかの資産運用が必要な時代に

このような背景から今後は、何らかの資産形成が極めて求められる時代となる訳です。

現に文部科学省は今年の4月から高校の家庭科の科目の中に資産運用の要素を含めるそうです。高校生など若い世代から老後を見据えた長期的な意識付けと健全な資産運用についての知識習得が大切である事を物語っています。

老後の資産作りについてはNISA(ニーサ)などの投資信託、またワンルームマンション投資など長期的な視点に立った資産運用なども今後ますます注目度が上がってくるのではないでしょうか。

不動産に限らず幅広い分野の資産運用の情報と触れ合うのはとても大切かと考えます。

最近では、長期金利が若干上昇傾向となっていますが、不動産投資向けローンなどは依然「低利圏」にあり、世界のファンドが注目する東京を中心とした首都圏の不動産は2022年以降も多くの新線・再開発を背景にその魅力が増すと考えられます。

今大切な事は長期の目線で投資を開始し、高齢者の方は手元流動性のある現金の効率的な運用が求められる時代となるでしょう。

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