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「男女共同参画白書」などから見る単身者の婚姻と住居の動向は?【プロが教える不動産投資コラム】

ワンルームマンション投資をする場合に、単身者の方の動向が重要な要素となります。最近では結婚しない方も増えてきていますし、「デート経験がない20代が増えている」などの記事もよく見かけます。

内閣府が発表した「男女共同参画白書」を始めいくつかの資料から最近の単身者や婚姻の動向などを探ってみましょう。

若い世代の単身者が多い

ワンルームマンションの需要層となる単身世帯が多い程ワンルームマンション投資は安定すると考えられます。では東京都の単身者(未婚の方)はどれくらいの数がいるのでしょうか。

2020年国勢調査によると東京都の15歳以上の男性の人口 609万5,737 人のうち、未婚者は256万4,103 人で未婚率は42.06%、女性は人口638万3,442 人のうち、未婚者は 214万1,080 人で未婚率 は33.54%となっています。

各世代別に未婚率を見てみると、ちょうど働き始める25歳~29歳の未婚率が男性83.45%女性75.46%と最も高くなっています。 つまり、こうした世代が就職などで地方から転入してきて、ワンルームマンションなどに住むケースも多いと考えられます。

東京都の男女別各世代の未婚率

男性女性
20~24歳97.70%96.04%
25~29歳83.45%75.46%
30~34歳58.78%47.96%
35~39歳43.52%33.26%
40~45歳36.23%27.19%
45~49歳33.88%25.13%
50~54歳30.42%22.45%
55~59歳26.17%18.46%
60~64歳22.39%14.34%
東京都「令和2年国勢調査  人口等基本集計結果概要」

将来的にも結婚の意思のない方も多い

さらに、今後の単身者動向を見る上で、未婚の方の「結婚願望」について見てみましょう。最近は結婚しない方も増加してきており、生涯独身の方も多くなっています。

内閣府が発表した「令和4年版男女共同参画白書」によると、独身者のうち20代の「結婚の意思なし」の割合は男性で19.3%、女性で14.0%となっています。年代が上がるごとに割合が多くなり、30代では男性26.5%、女性25.4%、40代では男性29.8%、女性31.4%と女性の割合の方が多くなり、50代では男性38.9%、女性55.6%と女性が50%を超えます。

もちろん「人生は人との出会い」とも言われますが、その時点で結婚の意思はなくても、状況が変わるケースも多々ある訳です。とは言え、筆者の回りでも独身の方が昔と比べて多くなっていると感じます。

「結婚意思なし」の割合

男性女性
20代19.3%14.0%
30代26.5%25.4%
40代29.8%31.4%
50代38.9%55.6%
60代39.2%66.4%
内閣府「令和4年版男女共同参画白書」

配偶者・恋人がいない割合は?

さらに「男女共同参画白書」の中で未婚の方の中の「恋人がいない割合」が発表されていますので見てみましょう。

恋人がいない割合は20代ですと男性で65.8%、女性で51.4%と高い割合になっています。つまり独身男性の6割以上、女性の半数以上は、恋人がいないという事になります。

また、30代では男性で35.5%、女性で27.0%となっています。

男性ではさらに40代でも28.4%という結果が出ており、30~40代の約3割が「恋人がいない」という事になります。

これは一人でも生活しやすく、また一人でも楽しめる生活利便施設の向上やSNSの普及など、社会における変化も影響しているのではないでしょうか。

恋人がいなければ婚姻も難しいので、未婚率が高い状況はしばらく続くかもしれません。

配偶者・恋人がいない割合(未婚)

男性女性
20代65.8%51.4%
30代35.5%27.0%
40代28.4%22.1%
50代26.7%23.0%
60代21.5%22.8%
内閣府「令和4年版男女共同参画白書」

持ち家率の低い東京都では持ち家世帯は半数以下

では、全国都道府県の持ち家率を見てみましょう。総務省の発表した「住宅・土地統計調査」のデータによると、東京都の持ち家率は45.0%で沖縄県の44.3%に次いで全国第2位の低さとなっており、さらに都区部では41.7%とさらに低くなっています。

つまり、それだけ賃貸住宅の需要が多いエリアと言えます。

東京都の持ち家率

東京都東京都区部
持ち家率45.0%41.7%
総務省「平成30年住宅・土地統計調査」

単身者の住まい方は賃貸(借家)が多い

また、東京都の持ち家率を家計主年齢別に見てみると、25歳から29歳までの年齢では持ち家率はわずか4.6%と低く、30代前半でも約15%、30代後半で約30%となっています。

つまり若い世代程賃貸住宅に住む割合は高く、20代の9割以上が賃貸住宅に居住していると考えますので、東京都の単身者向けのワンルームマンションの需要は若い世代を中心として極めて高いと言えるのではないでしょうか。

これはなぜかと言うと、面積が比較的広いファミリーマンションなどは自己居住用として購入する方も多いですが、面積が30㎡以下のワンルームマンションを自己居住用として購入するケースは少ないからです。

東京都の年代別持ち家率

25~29歳30~34歳35~39歳
持ち家率4.6%15.2%29.3%
総務省「平成30年 住宅・土地統計調査」

都心に近い程借家が多い

若い世代では、都心など勤務地への交通利便性を重視する方も多くなっています。

このため、借家の立地を見てみると都心に近い程多い事が分かります。国土交通省の資料によると都心から10キロ圏の共同借家の割合は51.1%と半数以上にも上り、さらに20キロ圏では43.7%、30キロ圏では29.9%と都心から離れるにしたがって割合が下がって行きます。つまり、東京都心に近い程賃貸の需要が高いという事が言えます。

但し、都心から若干離れていても鉄道交通網の発達で都心にアクセスしやすいエリアも多く誕生しています。こうしたエリアも人気が高く賃貸需要も多いと考えられます。

距離別共同借家の割合

距離圏共同借家割合
10キロ圏51.1%
20キロ圏43.7%
30キロ圏29.9%
40キロ圏24.2%
国土交通省「令和2年度首都圏整備に関する年次報告(令和3年版首都圏白書)」より作成

まとめ

男女共同参画白書から若い世代の婚姻感と住居について見てみました。東京などでは単身世帯が今後も多くの割合を占める事が予想されます。

「男女共同参画白書」では男女が共同参画するに当たっての問題の背景として、我が国では家族の形態が変わってきているにも関わらず男女の賃金格差や慣行、人々の意識、政策や制度が戦後の高度成長期、昭和時代のままであると指摘しています。

住宅に関しては、核家族を中心とした税制や住宅政策も依然として残されていますが、このように今後の社会は単身世帯が多くの割合を占める訳です。今後は良質な単身者用の住宅であるワンルームマンションの社会的な認知度も高まる可能性もあると筆者は考えます。

また、今後は女性の社会進出が加速し、女性の不動産投資への関心度も高まり、その他賃貸入居者の層も厚くなりますので、不動産投資業界の活性化につながる可能性もあります。

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