平成の歌姫・安室奈美恵の資産は30億円超? 当時から現在までの収入や資産状況を深掘り
平成の音楽シーンを代表する存在として、たくさんの人々に愛された安室奈美恵さん。10代で“アムラーブーム”という社会現象を巻き起こすほどの人気を博し、26年間に及ぶ芸能活動の末に惜しまれながら引退した彼女の存在は、今でもその影響力が色あせることなくファンの心に刻まれています。
安室さんは現役時代からSNSの個人アカウントを持っておらず、メディアやライブでもプライベートをあまり語らないどこかミステリアスな存在。そんなスター歌手の私生活はもちろん、お財布事情が気になる方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では安室奈美恵さんの資産や収入に焦点を当て、彼女がいかにして巨額の富を築いたかという軌跡から引退後の状況までを深掘りしていきます。
家賃4000円の団地暮らしから一流スターへ
1992年、中学2年生の頃に女性アイドルグループ「SUPER MONKYE’S」のメインボーカルとしてデビューした安室奈美恵さん。デビューから26年後の2018年、デビュー日である9月16日をもって芸能活動を引退するまでの間、数多くのヒット曲を生み出し平成を駆け抜けました。10代から40代までのどの年代においてもミリオンセラーを達成するなど、一過性の人気ではない前人未到の記録を持つ“平成を代表する歌姫”です。
「ラストイヤーの年収は60億〜70億円」「今の総資産額は30億円以上ある」などと囁かれる安室さんですが、音楽の才能こそあれ、金銭的には決して恵まれた環境にいたわけではなかったと言います。
1977年に沖縄で生まれた安室さんは、彼女が保育園児の頃に両親が離婚。昼間は保育士、夜はホステスと2つの仕事を掛け持ちして働く母親に、兄弟3人女手ひとつで育てられました。離婚後に住んだ家は家賃5,000円で窓のない六畳一間の激安物件、次に移り住んだところも家賃4,000円の団地と、生活はかなり厳しかったのだそうです。
このような環境で育つなか、小学4年生の頃にタレント養成所「沖縄アフターズスクール」のレッスンを見学しにいく機会が安室さんに訪れます。入校には通常それなりのレッスン料が必要ですが、団地から学校までの往復のバス代260円も払えないほどギリギリの生活だったため一時は入校を諦めました。
しかし、なんと同校の校長が安室さんの才能に一目惚れし、スカウト。無料でレッスンを受けられる特待生として入校することになったのです。
彼女は片道1時間半の距離を徒歩で週3日通い、レッスンを重ねていくうちに、歌やダンスの才能を開花させていきました。「いつかプロの歌手になる」という夢を抱き、学校へ行かずひたむきに練習に没頭した結果、中学2年生の頃に晴れてプロデビュー。最初はなかなか芽が出ませんでしたが、17歳でソロ活動に転じてからは一躍大ヒットし、トップアーティストの座に登り詰めることができました。
“安室ちゃん”の気になる収入の年代別推移
安室奈美恵さんは貧しい環境から目標に向かって走り続けて夢を叶え、名声、そして富を手に入れることができました。
芸能界デビューから3年後の1995年にソロ楽曲でブレイクし、1997年時点でのCD売上は2000万枚超え。テレビやCMにも数多く出演していましたが、当時は給料制だったそうです。それでも、1995年〜2000年の間の平均年収は(産休期間中の1997年〜1998年を加味しても)約2億円だったとされています。
また、2004年に廃止されるまで国税庁が公表していた高額納税者名簿「長者番付」によると、安室さんの2004年の納税額は2,439万円。一時人気が低迷していたとされる2000年代前半であっても、推定年収は7,264万円であると発表されていました。
低迷期を乗り越え、2008年に再びブレイク。ベストアルバム「BEST FICTION」で三度目のミリオンセラーを達成します。ツアーは大成功、ライブDVDも女性アーティストで歴代1位の初動売上を記録。その結果、2009年に発売された週刊誌では「2008年に30億稼いだ女」と報道されています。
2014年にはデビュー以来所属していた事務所・ライジングプロダクションからの独立騒動が起こり、「固定月給800万円(年収に換算すると推定9600万円)」「ライブやグッズの売上は事務所と折半」「ライブ中止などによる赤字は事務所負担」などと収入事情に関する報道がありました。これらの良好な待遇から、年収6億円はくだらないと言われていました。
2015年に個人事務所へ移籍した後は年収がさらに上がったとされており、10億円以上にまでアップしたとのウワサもあります。
さらに、引退した2018年に開催されたドームツアーの動員数はソロアーティスト史上最多の約80万人、ツアーDVD・Blu-rayの売上数は合計約175万枚を記録。ツアーグッズの売り上げは30億円近くに上り、ラストアルバム「Finally」も245万枚の大ヒットを収めたことなどから、トータルで200億円以上もの売上があったことになります。
加えて引退発表後にセブンイレブンやKOSE、docomo、アサヒビールなど5社のCMに起用。安室さんのCM契約金が1本あたり5000万円〜1億円ほどと言われているため、少なくとも2.5億円以上のギャランティをもらっていたのではないでしょうか。
このような理由から、安室さんの引退イヤー1年間の年収は60〜70億ほどだったのではと推測されています。
現在の収入は約1億円? 収入源や新ビジネスの状況
引退から約6年が経過した安室さんの現在の年収は推定約1億円。主な収入源としては歌唱印税や音楽使用料などが挙げられます。
歌唱印税(アーティスト印税)とは、CDやDVDが売れたり、SpotifyやAmazon musicなどの音楽サブスクで再生されたりといった音源に対して発生するものです。CDの売上に対するアーティストの印税は1%(1枚1000円のCDだと10円)、サブスクは1再生につき0.4円〜1円が入ると言われています。
※安室奈美恵さんのサブスク配信は2023年11月に停止されています。また、事務所独立以前の原盤権が前の事務所にあることや、安室さん自身がほとんど作詞作曲をしていないことからサブスク収入はわずかである可能性があります
続いて音楽使用料は、カラオケやテレビなどで楽曲が使用されたときに発生するものです。例えばカラオケが1曲歌われると、作詞・作曲している楽曲の場合のみ約5円の印税が発生します。ちなみに、安室さんはこれまで「Free」「Drive」「I WILL」など7曲の作詞を手がけました。
その他、引退後ひそかに「namie amuro」の商標登録があったことが明らかになっているため、新たなビジネスでアーティスト活動以外の収入があるのでは?との情報も。受理された商標登録の項目から、音楽以外にもグッズ販売やWebサービス、エステサロンやリゾートホテルなどに乗り出す可能性を指摘している関係者もいます。
また、引退前に「プロデュース業に回る」とコメントしていたこともあるため、若手の育成にも携わっているのかもしれません。
このように、現在の収入は現役時代と比べると当然下がっているものの、まったく働かなくてもお金に困る可能性は低いと考えられます。1995年〜2000年までの年収を2億円、2001年〜2018年までの年収を6億円と仮定した場合の合計金額は118億円。総資産額は約30億円〜50億円という説もあり、十分に悠々自適な生活を送れるはずです。
巨額の収入を得た安室さんは、それをどのように運用し、資産形成を行っているのでしょうか。
まず考えられるのが、不動産投資です。成功した芸能人や経営者の多くが行うように、安室さんもその一部を不動産に投資している可能性があります。詳細は明らかにされていませんが、沖縄にある実家のほか、京都にある推定4000万円〜7.5億円の「ザ・パークハウス 京都鴨川御所東」や推定約2億円の「ザ・京都レジデンス岡崎神宮」といった高級マンションを購入したという情報があるからです。不動産購入は税金対策では?という声も挙がっており、お金にしっかりされている安室さんは、株など他の方法にも分散している可能性も考えられます。
「平成の歌姫」としての地位を確立し、現在も衰えないブランド力を持つ安室さん。引退してからも安定した収入を確保しつつ、余剰資金を低リスクの金融商品や不動産に回しているのかもしれません。
彼女のような長期的に成功を収めた人がどのようにして資産を築き、運用しているのかを理解することは、今後の資産運用を考えるうえで重要なヒントとなるでしょう。