高市新政権 不動産投資はどう変わる? 金利・不動産価格・賃貸需要を解説
記事の要約:
2025年10月に発足した高市新政権は、積極財政と金融緩和を軸とする経済政策により、日本経済と資産市場に大きな影響を与えています。特に不動産投資においては、金利動向、不動産価格、賃貸需要の変化が重要な判断材料となります。本記事では、高市新政権の経済政策が不動産市場に与える影響を、投資家目線でわかりやすく解説します。
高市新政権が不動産投資に与える3つの影響
高市新政権の経済政策、いわゆる「サナエノミクス」は、不動産投資にとって重要な環境変化をもたらします。
(1)財政拡大とインフレ期待が不動産価格を下支え
高市政権は、公共投資や防衛、産業支援を含む積極的な財政政策を掲げています。赤字国債の発行を含めた財政拡大路線は、景気を下支えする一方で、緩やかなインフレを招く可能性があります。
インフレ局面では現金の実質価値が目減りしやすいため、不動産のような実物資産への需要が高まりやすいという特徴があります。この点は、不動産価格の下落リスクを抑える要因となります。
(2)手取り増加政策と賃貸需要の安定
所得税の基礎控除引き上げや教育費負担の軽減策は、家計の可処分所得を増やす効果が期待されます。可処分所得の増加は、賃貸市場において家賃支払い能力の向上につながり、賃貸需要の安定化に寄与します。
賃貸需要が安定すれば、空室リスクの低下や家賃水準の維持が期待でき、不動産投資の収益性を支える重要な要素となります。
(3)金融緩和継続と住宅ローン金利の見通し
高市首相は金融緩和の重要性を繰り返し強調しており、急激な金利引き上げには否定的な立場を取っています。実際、2025年10月時点の日銀金融政策決定会合でも政策金利は据え置かれました。
当面は、住宅ローン金利や不動産投資ローン金利が急上昇する可能性は低く、なだらかな金利推移が想定されます。これは、不動産投資における資金調達環境の安定につながります。
金利はどうなる?不動産投資家が注目すべき金融政策
不動産投資において、金利動向は最も重要な判断材料のひとつです。日銀の金融政策が引き続き緩和的である限り、借入コストは相対的に低水準を維持しやすい状況が続くと考えられます。
金利が緩やかに上昇する局面であっても、賃料収入が安定していればキャッシュフローへの影響は限定的です。不動産投資では、金利だけでなく賃貸需要や物件選定を含めた総合的な判断が重要になります。
高市新政権下の不動産市場は追い風か?
インフレ環境と実物資産の優位性
積極財政と金融緩和が続く環境では、インフレを背景に実物資産への資金流入が起こりやすくなります。不動産はその代表例であり、インフレ耐性を期待する投資家からの需要が見込まれます。
都心マンションと賃貸市場への影響
東京を中心とした都市部では、国内外からの人口流入や外国人投資家の関心が引き続き高い水準にあります。特に都心部のマンション市場や賃貸市場は、高市新政権の成長志向と相性が良いといえるでしょう。
まとめ|高市新政権は不動産投資の追い風になるのか
高市新政権が掲げる積極財政、手取り増加政策、金融緩和の継続は、不動産市場にとって比較的追い風となる要素が多いと考えられます。
急激な金利上昇リスクが低く、賃貸需要の安定が見込める環境下では、不動産投資の妥当性は引き続き高いといえるでしょう。今後は、金利動向とインフレの進行度合いを注視しながら、エリア選定と資金計画を慎重に行うことが重要です。
野中 清志(のなか きよし)
住宅コンサルタント
マンションデベロッパーを経て、2003年に株式会社オフィス野中を設立。
首都圏・関西および全国でマンション購入に関する講演多数。内容は居住用から資産運用向けセミナーなど、年間100本近く講演。