【後編】一流K-POPアーティストの収入は?不動産投資や株式など多様化する稼ぎ方を紹介
世界中から注目を浴びているK-POPアーティストたち。記事前半では、彼らの給与システムやトップアーティストの推定収入額について解説しました。
K-POPアーティストの収入源はコンサートや企業のプロモーションなどの音楽活動・芸能活動だけではありません。浮き沈みの激しいK-POP業界では、解散後や今後の人生のことを考えて不動産や株式に投資し、資産を増やそうとする人が多いです。
本記事では、K-POPアーティストたちの稼ぎ方について解説します。
韓国スターの間でホットな不動産投資
不動産への投資が盛んな韓国。芸能界でもビジネスとして不動産投資を行うスターが多く、「アーティストの◯◯さんがソウルの◯◯に◯◯億ウォンの物件を購入し、……」とメディアで物件の購入情報が報道されることもあるほどです。
収入が一定ではない芸能活動に対し、賃料などで長期的に安定した収益を得られ、不動産価格が高騰すれば差益を期待できる不動産投資は、K-POPアーティストの間でもホットな収入源のひとつとなっています。
代表的な報道例をいくつか紹介します。
朝鮮日報によると、元miss Aで女優のペ・スジ氏は、2016年にソウル江南区のビルを37億ウォン(約4億円:10月2日のレートより)で購入。月に1500万ウォン(約167万円)の賃貸収入が発生すると報じられました。
韓国・韓流芸能サイトwowKoreaによると、ガールズグループSISTER出身のソユ氏は、2016年にソウル延南洞の一戸建て住宅を15億7000万ウォン(約1億7400万円)で購入。その後リモデリングを経て、2021年に32億ウォン(約3億5500万円)で小さなビルを売却し、差益を得たと報じられています。
中央日報によると、少女時代のユナ氏は2019年にソウル江南区清潭洞のビルを100億ウォン(約11億円)で購入。売却の報道はなされていませんが、ビルのあるエリアは売り出されるとすぐに売れる投資1位の地域だと言われており、相当の賃料や売却益が期待できるでしょう。
wowKoreaによると、「キング・オブ・K-POP」の異名を持つBIGBANGのG-DRAGON氏は30億3000万ウォン(約3億3600万円)で購入した聖水洞のマンション、164億(約18億2100万円)ウォンで購入した漢南洞のペントハウスに加え、2022年には清潭洞で2025年完工予定のマンションも購入。分譲価格は150億ウォン(約16億6600万円)から180億ウォン(約20億円)だと報じられています。
AFPBB Newsによると、前編の記事にも登場したBTSの末っ子メンバー・ジョングク氏は、当時21歳の2018年に聖水洞のマンションの一室をローンなしで19億5000万ウォン(約2億1700万円)で購入。2020年には20億5000万ウォン(約2億2700万円)で売却し、利益を得たと報じられました。
上記のように不動産投資で莫大な収入を手にするK-POPアーティストはまだまだ存在します。早くにデビューして売れ、20代の頃からビルオーナーとして手腕を振るうケースも珍しくありません。 しかしながら韓国では、これまで高騰を続けてきた不動産価格が2022年頃から暴落しています。しばらくは下落の一途をたどると考えられているため、K-POPアーティストによる不動産投資が今後どのような流れを見せるか注目したいところですね。
株式投資にも興味津々なK-POPアーティスト
不動産投資が話題に上がることの多いK-POP業界ですが、所属事務所の株を含む株式投資に注目しているアーティストもいるのだとか。
2015年にデビューし、日本においても凄まじい人気を獲得した13人組のボーイズグループ・SEVENTEENのメンバーは、自主制作のバラエティ番組「GOING SEVENTEEN」にて株式投資について言及。ファンの間では「株やってるの意外!」「SEVENTEENで株が流行ってるのか?」とちょっとした話題になりました。
K-POP第四世代にあたるITZYのチェリョン氏は現在22歳という若さでありながら、アイドル活動による収入を株式投資に回して資産を増やそうと奮闘していることをYouTubeのバラエティ番組で告白。所属事務所であるJYPエンターテインメントの株のほか、半導体の銘柄で儲かったと話していました。
中でも株式投資に自信を示したK-POPアーティストといえば、約5年ぶりとなる日本ツアーを開催中のSHINeeのメンバーとして知られるオンユ氏(現在は休養中)。2021年にkakaoTVオリジナル番組へ出演した際、株式を勉強するために投資した500万ウォン(約56万円)が、4年間で約10倍の5000万ウォン(約555万円)ほどに膨れ上がったことを告白しました。投資先は電気自動車でおなじみのテスラ株とのことでしたが、その他日本の会社にも投資していたとのことです。
2005年のデビュー以来世界で愛され続ける9人組ボーイズグループ・SUPER JUNIORのキュヒョン氏は、かつて自身のインターネット放送で韓国の三大事務所の株式を購入し、その後売却したと明かしていたことをwowKoreaが報じました。以前所属していたSMエンターテインメントの株式は2倍に、YGエンターテインメントの株式はそれよりも少し多く、JYPエンターテインメントの株式はさらに多くなったとのことです。
芸能界で成功を収めたK-POPアーティストは、芸能活動にとどまらず、不動産や株式などの投資にもチャレンジしていることが分かりました。資産形成や副業のレベルを超えた彼らの投資テクニックからは学べることも多いはずです。世界中で絶大な影響力を持つK-POP業界は、音楽・エンタメの枠を飛び出して、新たな投資トレンドをも生み出すかもしれませんよ。