夏休みに考えたい「3つの健康」について【プロが教える不動産投資コラム】
2023年5月にコロナが2類から5類に変更されて以降、人の動きが活発になり海外からも多くのインバウンドが訪れ、全国の観光地を中心に多くのエリアで盛況のようです。
また、日本人の国内移動も活発化しておりビジネス・観光共に好調で、その証拠に筆者も出張などにおいてはホテルの予約に苦労しています。
今回のコラムではこの夏季休暇において、もちろんレジャーを楽しむ事も大切ですが、普段よりゆっくりと将来の事について、特に「3つの健康」について考えてみてはいかがでしょうか。
目標を短期・中期・長期で設定
筆者は年頭に数字で表せる目標、いわゆる「計数目標」を考えます。また数字には反映されませんが、こんな事をしたいとか、新しい資格を取りたいとか、いわゆる「非計数目標」も設定したりします。すると年の中央には当初設定した目標がどの程度進捗したのかが「見える化」され、そこに課題が生まれそれに対する新たな施策を講じます。
これと同様に特に20代30代の若い方々には、人生において短期・中期・長期といった時間軸で目標を作るのもいいかもしれません。
例えば現在が30歳前後の方であれば、35年後の自分自身の経済状況、健康状態、スキル、などがどのような状況にありたいかという設定条件を作る事が大切です。
第一の目標は「身体の健康」
(1)健康管理の重要性
現在暑い日が続いています。国連からは「地球沸騰化宣言」が出て、近年まれに見る歴史手な暑さとなっています。こうした中でも「健康管理」が重要となってきています。
若い方は毎日仕事や趣味などにも「健康」である事が大変重要となってきます。また定年退職後に適度に働いたり、趣味を楽しんだり、旅行に行ったり、という考えを持つのであれば若い時から自分への「健康投資」をする事が大切かと考えます。
現代の医学では治療のみならず予防医学もかなり発達しているようで、現在の生活態度を見直す事により将来の健康を担保する事ができやすい時代となっています。
私の知り合いの方では年に1回の人間ドックの他に、3ヵ月に1回、定期的に血液検査をしたり、ライザップミニなど最近流行っているちょっとした時間の合間を利用した体力づくりをしています。また男性も美容にお金をかける時代という事で、ビタミンCの点滴や水素の吸入などをして健康と美容に気を配る方も増えているようです。
最もよろしくないパターンとしては、ストレスがたまるほど仕事をして、身体を酷使して暴飲暴食した結果、資産は形成できたけれど老後に病気を抱えてしまう事かと思います。
程よく働いて程よく資産形成して、程よく現在を楽しんで、老後もその延長線上で過ごせれば理想形と考えます。
第二の目標は「資産の健康」
(1)資産と将来の収入について考える
現在日本では65歳以上の多くの方が働いていますが、そのほとんどの方の理由は経済的な要因があると考えられます。
老後に経済的にあるゆとりがあり、自由に使える時間が欲しいと考えるのであれば、65歳までにというある程度の資産形成の「目標設定」が大切となります。
つまりここでは「身体の健康」と同じく、「資産が健康」であるが重要となってきます。老後の生活が不安にならないように、資産も身体に見立てて、資産の健康に気を配るという事です。
(2)現役世代の80%の収入を得るには
例えば65歳の年金受給年齢に達した時に、手取りベースで現役世代の80%の収入が欲しいと考えたとします。仮に生涯平均年収が600万円とすると、600万円×80%で480万円となります。
リタイヤ後の収入は年金が月額20万円とすると20万円×12ヵ月で240万円、企業年金が10万円とすると年間120万円で合計で360万円となります。そうすると目標の480万円には年間120万円不足する事になります。
(3)不足額を補う準備を早い時期から考える
年間120万円の収益を得るためには、例えばマンションであれば利回り4%として3,000万円の不動産が必要となります。つまり不動産収入があれば年金から240万円、企業年金から120万円、不動産収入から120万円と合計で480万円となり現役世代の収入の8割となります。もちろん経済的な変動の他、先々の年収など不確定要素となりますが、一つの「目やす」としてとらえて欲しい訳です。
(4)インフレ対策を講じないと資産が減少
一番よくない考え方は、まったく対策もしないで、「なんとかなる」という考えでひたすら超低利の預貯金に偏重した結果、インフレによりどんどん価値が目減りしていくという状況を作る事です。
バブル時代は郵便局に貯金しておけば年利5%という時代もありましたが、現在ではほぼゼロに近い状況です。そこに年間2%のインフレが加われば、100万円の10年後の価値は80万円近くになってしまいます。
もちろん不動産以外にも多くの資産運用の対象がありますが、大切な事は野球に例えると、「4番バッター」としてどっしりとチームを支える力強さが求められます。
その他にも政府が推奨するNisaやiDeCoなど現在においては多くのバリエーションにおける資産運用の対象がありますので、情報収集も大切な要素となります。また単なる情報の量だけではなく、その内容・クオリティも大切となります。
筆者の考えとしては、為替や海外情勢などに影響を受けづらい、「外的要因を受けづらい投資」を主軸におく事が大切です。
資産を健康に保つには、長期的な資産形成も必要となってきます。
第三の目標は「環境の健康」
(1)将来のために、持続可能な「地球環境の健康」を考える
これは私自身も言える事ですが、自分の健康や資産形成ももちろん大切ですが、20年後、30年後のこの地球の環境問題についても真剣に取り組む必要性があるのではないかと考えます。つまり「地球環境が健康」でないと私達の暮らしにも大きな影響が出てしまうという事です。
ある報道によると地球の温度は12万年ぶりの暑さまでに到達しているそうです。また今年はお盆の時期に台風が発生しましたが、最近は私達が経験した事がないような巨大な台風が世界中を席巻しています。
二酸化炭素の増加分と気温の上昇は比例すると言われています。どんなに資産形成をしても不動産などでも例えば地盤の弱い家屋ですと甚大な被害を受けるという事です。
例えば、なるべくプラスチックは使わないとか、エネルギーを無駄に消費しないとか、身近な所でできる事は数多くあると考えます。
(2)より良い世界のためにできる事は
より良い世界のためにSDGsとして「持続可能な開発目標」が定められています。不動産業界でもこうした目標に貢献している企業も多くあります。
また個人としても、鉄筋コンクリートの堅固な造りであるワンルームマンションに投資する事で「長く住み続ける事ができる」住宅が増加する事にもつながります。
さらに適正な管理をする事により住宅の寿命も長くなり、建替えに比べて、二酸化炭素の排出量の削減、廃材の削減、資源の保護などにもつながります。
このように、2023年の夏は自分の余裕のある時間の中で、普段は身近な所で忙しい私達も、先々の事を考えて何かを始めたりする良い機会になればと考えます。