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“バスケの神様”マイケル・ジョーダンの推定資産は5,200億円超!現役時代から現在までの資産形成の軌跡

プロバスケットボールリーグNBAの伝説的な選手として誰もが知るマイケル・ジョーダン氏。2023年10月には、アメリカの富裕層400人を保有資産額で順位付けした「The Forbes 400」の2023年度版に、プロスポーツ選手として初のランクインを果たしました。

ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、純資産はなんと推定35億ドル(約5286億円※)。史上最高のバスケットボール選手であると同時に、最も裕福なスポーツ選手であるとも言えるでしょう。

※1ドル151.02円(11月9日9時時点)の場合、以下同様

ジョーダン氏がシカゴ・ブルズでNBAデビューを果たしたのは1984年のこと。あれから39年、現在60歳の同氏はどのようにして数千億円もの資産を築き上げたのでしょうか。

本記事では、資産形成の礎となったナイキとのライセンス契約からNBAの球団オーナーになり、そして売却に至るまでの資産形成の軌跡を辿ります。

年間50万ドルからスタートしたナイキとの契約

1984年、ナイキとのライセンス契約をきっかけに、ジョーダン氏は億万長者への道のりを歩み始めます。

当時のバスケットボールシューズ市場において、コンバースやアディダスといった老舗ブランドと比べてまだ知名度が低かったナイキは、新たなシューズの開発を進めていました。知名度と売上を上げるべく担当者が目をつけたのは、まだNBAデビューも果たしていない無名の新人選手だったマイケル・ジョーダン氏でした。

アディダスファンだったジョーダン氏は最初こそナイキの提案に興味を示しませんでしたが、母親とエージェントによる説得やナイキの交渉の末にライセンス契約を締結。驚くべきはその契約金額です。トップ選手でも10万ドル程度だった当時としては破格の「年間50万ドル(約7550万円)の5年契約」というオファー、そして販売額に応じたレベニューシェアが提示されました。こうして、ジョーダン氏のNBAデビューと同時に、シグネチャーモデル「エア・ジョーダン」が誕生しました。

その後、エア・ジョーダンは言わずと知れた世界有数のシューズブランドに成長。アメリカのスポーツメディア「boardroom」によると、ジョーダンブランドは過去5年間でナイキに 190億ドル(約2兆8690億円)もの利益をもたらしていることが明らかになりました。ジョーダン氏はジョーダンブランド製品の販売ごとに5%を受け取る契約になっており、5年間で9.5億ドル(約1430億円)の報酬を手にしたと推測できます。

同氏が2003年に現役を退いてから約20年が経過した今でも驚くべき報酬を獲得し続けていることから、ナイキとの契約が間違いなく資産形成の礎になっていると言えるでしょう。

ジョーダン氏はナイキ以外にもマクドナルドやコカ・コーラ、下着メーカーのヘインズなど多くの企業と広告契約を結んできました。米フォーブス誌のスタッフによると、推定24億ドル(税引き前/約3620億円)を取得したとのことです。

さらに、レストラン経営やeスポーツチームへの投資などその他さまざまな事業も手掛けています。

オーナーを務めるNBA球団を30億ドルで売却

米フォーブス誌のスタッフによると、ジョーダン氏はNBAでの15シーズンを通して、年俸と契約ボーナスを合わせて9400万ドル(約141億9570万円)を稼ぎ出したのだそう。現役時代の報酬だけでも目もくらむような金額ですが、引退後も資産を増やし続けています。

ジョーダン氏は2006年にシャーロット・ホーネッツ(当時のチーム名はシャーロット・ボブキャッツ)の少数株を購入。その4年後には2億7500万ドル(約415億3000万円)を支払い過半数の株式を取得し、チームの筆頭オーナーとなりました。

2023年8月には同チームの過半数の株式を売却し、13年間にわたって務めてきたオーナーを退きましたが、その評価額は30億ドル(約4530億円)。つまり、ホーネッツの価値はジョーダン氏が筆頭オーナーになってから約17年で10倍以上上昇したということです。

この売却により、記事冒頭で述べたようにアメリカの富裕層TOP400にランクインする結果に。「安く買って高く売る」という株式投資の鉄則を守ったことで、資産を増やすことに成功しました。

ホーネッツを含むNBAチームは世界最高峰のプレーにより大きな価値を生み出しています。世界中に数千万人のファンを抱えているため、放映権料やグッズの売り上げもビジネスを底上げしており、年間5%~20%程度と他のスポーツリーグと比べて著しい成長を見せています。ジョーダン氏だけでなく、多くの投資家から注目されている市場です。

また、ジョーダン氏は2020年9月にファンタジースポーツやスポーツ賭博を手掛ける会社「ドラフトキングス(DraftKings)」の株式を取得(出資額は不明)。取締役会の特別顧問に就任しています。

さらに同年、アメリカ最大のモータースポーツ「NASCAR」カップ・シリーズのスター選手デニー・ハムリン氏と共同でレースチームを設立。レース界のオーナーとして新たな一歩を歩み始めました。

巨額のマネーを手にしてもなお新たなビジネスに挑戦し続けるジョーダン氏の姿勢からは見習うべきポイントがたくさんあります。相次ぐ増税や物価上昇、年金支払期間の延長などのニュースで日々の生活や老後への不安が高まる昨今。「稼ぐ力」だけでなく「稼ぎ続ける力」を身につけられるように、早いうちからマネーリテラシーを高めていきましょう。

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