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高齢化が進む日本の街並みを歩く、さまざまな世代の人々のイメージ

高齢化が進む日本で将来にどう備える?2026年データと不動産投資

高齢化が進み、街で高齢の方を多く見かけるようになり、将来の暮らしやお金に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。総務省の統計では、2026年の65歳以上人口は3,624万人、総人口に占める割合は29.6%と過去最高となり、人口4,000万人以上の39か国のなかで最も高くなっています。一方で、65〜69歳の半数以上が就業するなど、働き方も変わりつつあります。大切なのは、高齢化や1人暮らしの増加といったデータを踏まえ、老後への備えを若いうちから考えること。この記事では、最新データから現状と将来を整理し、不動産投資を含む備え方の視点を紹介します。

高齢化は進んでいる?65歳以上の人口は3,624万人、前年比2万人の増加

街を歩くとインバウンドの方を多く見かけますが、それと同じくらい高齢の方も目にします。では高齢者の数は実際どれくらい増えているのでしょうか。

2026年の敬老の日にちなんで総務省から発表された統計によると、我が国の65歳以上の人口は前年から2万人増加し3,624万人となりました。

何と3,600万人を超えており、2025年の訪日外国人数(4,268万人)に迫る数字であり、いかに多いかを物語っています。

男女別に見ると男性は1,571万人、女性は2,054万人と、女性の方が多くなっています。

これは女性の方が平均寿命が長いこともあり、厚生労働省の「令和7年(2025)簡易生命表」によると男性の平均寿命は81.35歳、女性は87.33歳となっています。女性の方が長寿であることが分かります。

65歳以上人口の推移を見ると、1950年には411万人でしたが、1980年には1,000万人を超え1,065万人となり、2000年には2,000万人台になり、2015年には3,000万人を超えました。

戦後すぐの時代は平均寿命が50歳前後だったこともあり、平均寿命が長くなるとともに「老後の時間」が非常に長くなってきていると言えます。

65歳以上の人口と割合の推移(1950〜2026年)

1950年1960年1970年1980年1990年2000年2010年2020年2026年
人口411万人535万人733万人1,065万人1,493万人2,204万人2,948万人3,603万人3,624万人
割合4.9%5.7%7.1%9.1%12.1%17.4%23.0%28.6%29.6%

参照:総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

高齢化率は過去最高の29.6%?65歳以上の人口割合

次に日本の総人口に占める65歳以上の割合を見てみると、29.6%と過去最高となりました。日本の人口の約3人に1人が65歳以上という状況に近づいてきています。

男女別に見ると男性は26.3%、女性は32.6%となりました。

全人口に占める65歳以上の割合は1950年にはわずか4.9%でしたが、1990年には10%台、2010年には20%台となり、2026年には30%台に近くなっています。我が国における高齢化のスピードが早くなっていることが分かります。

但し読者の皆様も一定の共通認識をお持ちだと思いますが、近年では65歳以上にも関わらずとてもそう映らない、とても若くはつらつとした方を多く見かけます。

よく「歳を重ねる」とか「歳をとる」とか言われますが、そのような方々は実年齢から「歳を取る」、つまり自分の歳を取り去るというライフスタイルを持ち合わせていると考えます。

世界の高齢化率ランキングは?日本は主要39か国で最も高い

人口4,000万人以上の39か国について2026年の65歳以上人口の割合を見ると、日本が世界で最も高齢化率(65歳以上の割合)が高い国となりました。

高齢化率が20%を超えているのは7ヵ国で、日本の次に高齢化率が高い国はイタリア、ドイツ、フランスなど欧州の主要国が続きます。

また75歳以上人口の割合でも日本がトップで17.7%となり、次いでイタリア13.3%、ドイツ11.8%、フランス11.6%などが続きます。世界的に見ても日本は極めて高齢者の多い国と言えます。

こうした要因として食生活の向上や医療の進歩などにより平均寿命が長くなっていることや少子化が進み若年層の割合が少なくなっていることも挙げられます。

主要国の高齢化率(65歳以上の割合)ランキング上位7か国

順位国名65歳以上の割合
1日本29.6%
2イタリア25.6%
3ドイツ24.2%
4フランス22.9%
5スペイン22.2%
6韓国21.4%
7カナダ20.7%

参照:総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

順位国名75歳以上の割合
1日本17.7%
2イタリア13.3%
3ドイツ11.8%
4フランス11.6%
5イギリス9.8%

参照:総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

高齢化は今後どこまで進む?2050年に37.1%と地域差の視点

65歳以上の人口は今後も増加が予想されます。

高齢化率は2030年には30%台となり、2050年には37.1%にまで上昇、その後も増加が予想されます。人口の4割近くが65歳以上という「超高齢化社会」が到来する可能性があります。

2050年には0~14歳人口が1,041万人に対し65歳以上が3,888万人となります。これまでとは大きく異なる人口構造となると考えられます。

しかしここには盲点があり、高齢化の進み方には地域差があります。内閣府の「令和8年版高齢社会白書」によると、2024年の高齢化率は秋田県の39.5%に対し、東京都は22.7%と最も低くなっています。2050年でも東京都は29.6%と、全国で最も低い水準にとどまる見込みです。一方で、埼玉県や神奈川県など首都圏でも高齢化は進む見込みで、大都市圏を含めて全国的に広がっていくとされています。これから不動産投資をする方にとっては、エリアごとの人口構成の違いを確認する視点も大切です。

また高齢化の進むことにより、年金財政もひっ迫してきます。

まさに、過去には考えられなかった程に「老後の備え」の重要性が増してきている時代と言えます。

65歳以上の人口と割合の将来推計(2030〜2050年)

65歳以上人口人口に占める割合
2030年3696万人30.8%
2035年3773万人32.3%
2040年3928万人34.8%
2045年3945万人36.3%
2050年3888万人37.1%

参照:総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

高齢者の1人暮らしはどれくらい増える?2050年は女性29.3%・男性26.1%

高齢化が進むにつれて、「1人暮らし」の高齢者の方が増加しています。

内閣府が発表した「令和8年版 高齢社会白書(概要版)」によると、1980年には65歳以上の1人暮らしの割合は女性11.2%、男性4.3%でした。2020年には女性22.1%、男性15.0%にまで上昇、さらに将来的には2050年に女性29.3%、男性26.1%にまで上昇すると予想されています。

これは婚姻率が低下し、生涯独身の方が増加していることや、子供が独立し、さらに伴侶が亡くなって1人暮らしとなる方も増えていることなども要因として考えられます。

老後に1人暮らしとなることで、1人でも経済的に大丈夫なように若い頃からの準備も求められます。特に女性の一人暮らし率が高いことが、女性の「将来のための投資」への関心が高まってきている要因とも考えられます。

高齢者の就業率は?65〜69歳で半数以上が働く状況

高齢者の割合が増え、それだけ若い世代の負担も増えてきますので年金を取り巻く状況も厳しくなってきています。年金の受給開始年齢は、当初は55歳からでしたが、段階的に引き上げられ、現在は原則65歳からとなっています。年金だけを頼りにした生活設計は現在も厳しい状況であり、将来不安も高まる中で高齢者の就業割合も増加しています。

65歳以上の就業者は、就業者全体の13.8%を占めています。また65歳以上の方の就業率は26.0%ですが、65〜69歳の就業率は54.5%と半数以上の方が就業しています。70〜74歳の就業率も36.2%と高く、70〜74歳では3人に1人以上が働いている状況となっています。

日本が高齢社会を迎えても元気な方が多い背景には「老後も適度に働いている」ということが、いい意味で影響していると考えられます。そのためには若い時から自分自身への「健康投資」も大切となります。

65歳以上の就業者数と、就業者全体に占める割合(2015〜2025年)

2015年2020年2025年
65歳以上就業者732万人903万人943万人
総就業に占める割合11.4%13.5%13.8%

参照:内閣府「令和8年版高齢社会白書」

65歳以上の年齢階級別の就業率(2025年)

年齢階級65歳以上65~69歳70~74歳75歳以上
就業率26.0%54.5%36.2%12.6%

参照:内閣府「令和8年版高齢社会白書」

高齢化に備える投資にはどんな方法がある?NISA・iDeCoとマンション投資

こうした高齢化の状況は多くの人にも知られており、年金不安やインフレにより「自助努力」の重要性も認識されています。政府はNISAやiDeCoなどで自助努力を推奨しており、まさに「将来のための投資」の関心が高まってきています。

こうした中でも、長期的な備えとして注目を集めているのが「マンション投資」です。インフレ局面では、家賃や物件価格が上昇する可能性があり、「人生100年時代」の備えの一つとして検討する方が増えています。

投資ローンを利用すれば、少ない自己資金から始めることもでき、若い方でも始める方が増えています。ただし、返済は長期にわたるため、毎月の返済額に無理がないかを確認することが大切です。

金利は上昇傾向となってきており、返済額が増える可能性にも備える必要があります。高齢化の進行が周知される中で、好立地のマンション投資は、将来のための投資の一つの選択肢として検討されています。ただし、空室や金利上昇、物件価格の変動といったリスクもあるため、無理のない資金計画が前提です。

今回のコラムが皆様の参考になれば幸いです。

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執筆:野中 清志(のなか きよし)
住宅コンサルタント|株式会社オフィス野中 代表取締役

マンションデベロッパーでの実務経験を経て、2003年に株式会社オフィス野中を設立。特定の企業に属さない第三者的な立場から、首都圏・関西をはじめ全国各地でマンション購入に関する講演・コンサルティングを行う。
居住用マンションから不動産投資(資産運用)向けセミナーまで、年間100本近い講演をこなす「マンション選びの第一人者」。膨大な供給データと開発現場への深い知見に基づいた、先見性の高い解説に定評がある。

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