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マイナポータル連携で確定申告を進める、スマホとマイナンバーカードのイメージ(2027年版)

マイナポータル連携で確定申告|2027年版スケジュールと手順

「会社員だから確定申告は関係ない」と思っていても、年が明けると少し不安になる方は多いはずです。近年はスマホとマイナンバーカードで申告でき、マイナポータル連携を使えば源泉徴収票などの情報を自動入力できます。2027年の申告期間は2月16日(火)から3月15日(月)です。ただし副業の所得が20万円以下でも何もしなくてよいとは限らず、控除の申請漏れは5年以内なら還付申告できる可能性があります。大切なのは手順の暗記より、自分が対象かを見極める判断軸。本記事では、スケジュールから事前準備、スマホ申告までを整理します。

確定申告と年末調整の違いは?2027年の申告期間とスケジュール

年末調整と確定申告、どちらも1年間(1月1日〜12月31日)に得た所得に基づいて、正しく所得税の金額を計算し、税金を納付する手続きです。

<年末調整と確定申告のタイムスケジュール>

マイナポータル連携の前に確認したい、10月の控除証明書から2月16日〜3月15日の確定申告期間までのスケジュール図

(株)Money&You作成

会社員・公務員など給与所得者が毎月の給与から源泉徴収で納めている所得税は概算の金額です。正しい所得税の金額は、1年間の給与収入が確定しないと算出できないからです。

勤務先は、1年間の給与収入が決まる毎年10月〜11月頃、従業員に対して各種控除申告書を配布し記入してもらいます。申告書を提出してもらう際に、必要な証明書類も合わせて添付してもらいます。

年末調整の結果、所得税を多く納めていた場合には差額が還付されます。納める税金が少ない場合には差額を納める必要があります。

フリーランス・個人事業主は確定申告を行い、計算によって求めた所得税を納付することで手続き完了となります。

確定申告の期間は例年、対象となる年の翌2月16日〜3月15日。2027年の確定申告は、2027年2月16日(火)から3月15日(月)の間に行います。

年末調整・確定申告によって住民税の金額も決まります。

会社員・公務員の場合は、6月ごろに住民税の金額が記された納税通知書が届きます。住民税は6月から翌年5月にかけて毎月の給与から天引き(特別徴収)で支払います。

フリーランス・個人事業主の場合は、納税通知書の内容にしたがって、年4回に分けて住民税を支払います(普通徴収・時期は自治体によって多少異なります)。一括でまとめて納付することもできます。

会社員・公務員でも確定申告は必要?申告が必要な人と還付を受けられる人

会社員・公務員といった給与所得者であっても以下のような場合は確定申告をしなければなりません。

・給与収入が2000万円を超えている
・1カ所から給与をもらい、そのほかに20万円を超える所得(給与所得、退職所得を除く)がある
・2カ所以上から給与をもらい、かつ、年末調整をされなかった収入が20万円を超える
・災害にあい、災害減免法による源泉徴収の猶予・還付を受けている

また、確定申告は必要ないものの、以下のような場合は確定申告することで税金の還付を受けられるので、確定申告をしたほうがいいでしょう。

・年末調整後、その年の12月31日までに扶養家族が増えた人
・年の途中で退職し、年末調整を受けずにその後就職していない人
・年の途中で転職したものの、前職分を含まずに年末調整した人
・住宅ローンを利用した人(住宅借入金等特別控除)※2年目からは年末調整可能
・災害や盗難で資産に損害を受けた人(雑損控除)
・多額の医療費を支出した人(医療費控除)
・特定の寄附をした人 • 生命保険料などの控除の申請漏れがあった人

控除の申請漏れがあった場合は、5年以内であれば「還付申告」をすることにより、税金の還付が受けられます。還付申告は確定申告とは異なるものであり、翌年の1月1日から5年の間ならいつでも行うことができます。

所轄の税務署に該当年の控除証明書などを添えて「確定申告書」を提出(またはe-Taxで送信)すればOK。確定申告を行うと、所得税の還付だけでなく住民税の税額も連動して再計算されます。 (※当初から確定申告書を提出していた人が後から間違いに気づいた場合は「更正の請求書」を提出します)

確定申告の必要書類は?マイナンバーカードなど事前準備の一覧

●所得金額がわかる書類

会社員・公務員の場合、勤め先からもらう給与所得の源泉徴収票が必要です。フリーランス・個人事業主の場合は、売上や仕入れ、必要経費などを集計し、青色申告決算書または収支内訳書を作成する準備が必要です。

●控除に必要な書類

所得税を計算するときには、年収から必要経費(会社員・公務員の場合は給与所得控除)を差し引いた所得から、さらに所得控除を差し引きます。所得控除は個々の事情を税額に反映させるしくみで、2026年時点では15種類あります。所得控除が多いほど税額は減りますので、漏れなく手続きするようにしましょう。

たとえば、生命保険料控除や地震保険料控除を受けるならば、毎年10月ごろに届く控除証明書が必要です。医療費控除を受けるなら、医療費通知や、明細書を作成するための医療費の領収書などが必要になります(領収書の提出は不要ですが、5年間の保管が必要です)。ふるさと納税などの寄附金控除を受ける場合は、寄附金受領証明書などの書類が必要です。また、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に利用できる「住宅ローン控除」の適用を受けるには初年度のみ確定申告が必要。住宅ローンの年末残高等証明書などが必要になることがあります。

●銀行口座

還付される税金を振り込んでもらう銀行口座も必要です。本人名義の口座を用意し、支店名や口座番号などがわかるようにしておくとスムーズです。

●マイナンバーカードと暗証番号

スマホで後述の「e-Tax」を利用する場合は、マイナンバーカードと、カードの読み取りに対応したスマホを準備します。利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)や、署名用電子証明書の暗証番号(英数字6~16文字)も確認しておきましょう。

e-Taxのマイナポータル連携とは?確定申告を自動入力にする手順

確定申告は書面を提出することでもできますが、混雑する時期の税務署に行って並ぶ必要がありますし、できる時間も限られます。おすすめは、スマホを利用して確定申告することです。

スマホやパソコンからインターネットを通じて確定申告ができるシステムをe-Tax(イータックス/国税電子申告・納税システム)といいます。e-Taxを利用すれば、原則24時間いつでもどこでも確定申告の手続きができるので便利です。また、書面での手続きでは提出が必要な源泉徴収票や各種控除の証明書、領収書などもe-Taxでは提出不要です(ただし、5年間は保存が必要ですので、なくさないように注意しましょう)。

e-Taxを利用する際には、マイナポータル連携をしておくと便利です。マイナポータル連携は、マイナポータルを通じて、源泉徴収票や医療費、ふるさと納税などの対応する情報を取得し、確定申告書の該当項目に自動入力できる機能です。設定しておけば、手入力の手間や入力ミスを減らせるのがメリットです。

マイナポータル連携は、次のような流れで準備します。

<マイナポータル連携>

スマホのマイナポータルアプリで「おかね」から確定申告を選び、マイナポータル連携の事前準備を始める操作画面

(株)Money&You作成

マイナポータルアプリからマイナポータルにログインし「おかね」→「確定申告」を選択すると、確定申告の事前準備の画面が開きます。ここで、自分が利用している収入関係・控除関係の証明書を選択・連携する「マイナポータル連携」ができます。「証明書等の取得をはじめる」を選択し、案内にしたがって登録する証明書や利用しているサービスの情報を入力すると、マイナポータルとの連携が完了します。

スマホで確定申告するには?マイナポータル連携から送信までの流れ

スマホで確定申告を行うときには、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を利用します。

<作成する申告書を選択>

国税庁の確定申告書等作成コーナーで、マイナポータル連携を「連携する」に設定するスマホ画面

(株)Money&You作成

確定申告書作成コーナーのサイトにアクセスし、「作成開始」→「(作成する申告書等※ここでは「所得税」)」→「作成する年分」を入力すると、「マイナンバーカードをお持ちですか」「ご利用のスマートフォンはマイナンバーカードの読み取りに対応していますか」と質問されます。これが両方とも「はい」の場合、スマホでの確定申告ができます。

続く「証明書等のデータを取得するために、マイナポータルと連携しますか」で「はい」を選択すると、マイナポータル連携で連携した情報が作成書類に反映されるようになります。

<所得・控除等の情報を入力>

マイナポータル連携で取得した情報をもとに、所得の選択と医療費控除などを入力するスマホ画面

(株)Money&You作成

指示にしたがってマイナポータルにログインし、「マイナポータル連携」で情報の取得の有無を選択します。本人の情報だけでなく、家族分の情報も取得可能です。

指示にしたがって、申告する所得の金額を記入します。たとえば給与所得ならば、勤め先から発行される源泉徴収票の金額を記載します。カメラで読み取って入力することもできます。

「支出に関する控除の入力」画面では、各種所得控除の入力が可能です。①でマイナポータルと連携して証明書の取得を行なった場合には、すでに「入力あり」となっていますので、金額が正しく反映されているか確認しましょう。入力なし(―)となっているところを選択し、この画面で入力することもできます。

以後は、必要事項を入力したり、内容を確認したりする手順ですので、画面の指示にしたがって進めれば問題ないでしょう。計算の結果、税金を納める必要があれば納付方法を選択します。還付がある場合には、受取方法を選択します。

最後に住所・氏名・電話番号などの基本情報が間違っていないかを確認し、データを送信します。これで確定申告の手続きは終了です。

申告した内容を保存しておくことも大切です。後から内容を確認したい場合に備えて、送信結果や申告書の控えを保管しておきましょう。画面のスクリーンショットを撮っておけば手軽です。PDFファイルを保存することもできます。

副業の所得が20万円以下なら確定申告は不要?住民税の申告まで解説

副業をしている会社員の場合、「所得が年間20万円以下なら確定申告は不要」と聞いたことがあるかもしれません。確かに、給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要になります。しかし、注意点もあります。

まず、「20万円以下」は副業の「収入」ではなく「所得」だという点に気をつけましょう。たとえば、副業で年間30万円の売上があっても、必要経費が20万円かかっていれば、所得は10万円ですから、確定申告は不要です。ただし、経費として認められる費用には細かなルールがあるので、よく確認して申請しましょう。

では、所得が20万円以下なら絶対に確定申告が不要なのかといえば、そうではありません。生命保険料控除や医療費控除など、その他の控除を受けるために確定申告をする場合は、副業の所得が20万円以下だったとしても副業の所得を含めて申告しなくてはなりません。

所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は別途必要だということも忘れてはいけません。住民税の申告は、お住まいの自治体に行います。なお、確定申告をしていれば、その情報が自治体に送られるため、住民税の申告は不要です。

「副業の所得が20万円以下だから何もしなくてよい」とは限りません。住民税の申告が必要なら、忘れずに手続きをしましょう。

確定申告の準備はいつから始める?今日からできる一歩

確定申告期間は例年2月16日〜3月15日ですが、確定申告の準備は早いうちから着手しましょう。ゆとりをもって準備しておくことで、ミスを減らすことができますし、「控除証明書をなくしてしまった」といった場合にも再発行してもらうことができます。収入・売上・経費・控除額などを早めに確認し、必要な書類を準備し、きちんと税金を取り戻しましょう。

参考リンク:
・国税庁「確定申告書作成コーナー」

頼藤 太希(よりふじ・たいき)
経済評論家・マネーコンサルタント

Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。ファイナンシャルプランナー三田会代表。日経CNBCコメンテーター。確定拠出年金制度の運用改善等に関する有識者懇談会構成員。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保のアフラックにて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年に現会社を創業し現職へ。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」、フジテレビ「サン!シャイン」、BSテレ東「NIKKEI NEWS NEXT」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「定年後ずっと困らないお金の話」(大和書房)など書籍120冊超、累計200万部。日本年金学会会員。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。宅地建物取引士。日本アクチュアリー会研究会員。

X→ @yorifujitaiki

申告の準備が整ったら、次は「制度や控除をどう組み合わせて将来に備えるか」を考えてみませんか。

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